「心を込めてほしくない」サービスは?
親の介護と直面し、ケアプランを組み立てている。介護サービスには、どこまで人間(ホームヘルパーさん等)の「情緒的価値」が必要なのか。実質的な「機能的価値」優先で、クールなサービスの方が良いのでは?、と思う部分もある。
サービスという契約行為をはみ出した「人間味」みたいなものがあった方が嬉しい場合と、ない方が楽な場合がある。これは人によるんだと思うが、自分は事がシリアスな局面(医療や介護や治安など)では、情を排した機能を求めてしまう。
サービスの二分法を考える。「人間主義」のサービス群(自分の場合は、飲食店や美容室など)と、「成果主義」のサービス群(自分の場合は、保険や医療)だ。この「サービス価値:領域」の組み合わせは人によってニーズが違う。新・サービス分類学が求められる。
2015/04/06

生活総研

嶋本 達嗣

いま、どんな旅やレジャーが気になりますか?
一人旅、一人余暇への欲求は、皆あると思う。普通は自分が一人で旅や遊びに出かけていくことをイメージするだろう。でも、一番心地よい一人余暇とは、家族や仲間がいつもの場所からどいてくれて、住んでる街や、自宅やオフィスに自分一人取り残される時間であると気づいた。
そう、出かけなくて良いのだ、出かけてもらうのだ。夏のリゾート地へ皆が出かけてしまって賑わいの消えた東京が一人旅の場になる。家族皆が遠出してしまい、居残りの自宅が一人レジャーの場だ。正月で人けのないオフィスで一人思索を満喫する・・・ああ、楽しい。
いつもの生活時空間に、いつものメンバーがいない、その逆転に面白さと快感がある。脱出欲求から残留欲求へ。これからの時代は、ハイシーズンにあえて居残るライフスタイル(旅に出るのではなく、旅に引っ込む)に注目したい。
2015/02/05

生活総研

嶋本 達嗣

「今どきの子どもは違うなぁ・・・」と思うことは?
最近の中学生の気になる言葉遣い。たとえば「もっとちゃんと練習しなさいよ」と母親から言われた男の子が「ねえぇ、そうだよねぇ」と答える。「スマホ見てないで早く明日の準備しろよ」と父親から言われた娘が「ねえぇぇぇ」と答える。
「ねえぇ」とは、叱られている内容に同意しながら、叱られている本人を他人にしてしまう強力な手口。「ほんとにこの子はダメだよねぇ」と自分で言ってる。こういう「自分落とし」で逃げるコミュニケーションが増えていくのか?
親の叱り方と、子の逃げ方はいつの時代も競い合ってきた。そしてデジタル化の進む中で、いまは子供の「逃げのリテラシー」が優勢だ。親の「叱りのリテラシー」を向上させるべく、戒めアプリを開発してはどうか。
2015/02/05

生活総研

嶋本 達嗣

最近、もらってうれしかったものは?
古い友人。昔、一度レコードデビューしたことのあるミュージシャン。いまは50代となり、地道な仕事に就き、良き父親である。そんな彼から「28年振りの新曲です」とメールで歌詞が届いた。来月から自主レコーディングに入ると言う。
こういう知らせの「嬉しさ」は、「よしっ、俺も、何か作るぞ!」という勇気をもらうことでしょう。「あなたのために」という贈りものもあるが、その人が自分のためにやっていることが、相手への贈りものになることもある。
ギフトの意味を根っこから考え直す時が来ていると思う。モノを渡しているんじゃない。相手への作用(受け取った人の気持ちや行動が変わる)が贈りものであるべき。自立を促すギフト、叱るギフト、趣味と出会うギフト、「贈り物行動デザイン」の発想を持とう。
2014/12/05

生活総研

嶋本 達嗣

ひとの五感・五体で、近頃どこが気になりますか?
腕を前後に振るのではなく、横(左右)に振って歩く若い女性が増えている。
姿として「滑稽」に見え、非常に気になる。
なぜ、そうなったのか? 自分でやってみると歩きにくいんだこれが。「楽しいから?」「かわいく見えるから?」「気分ハツラツ?」・・・よく観察してみると、歩いているより踊っている感覚に近いんじゃないかと思った。踊り歩きの時代へ。
「踊り歩き」に適したダンサブルな靴やカバンの開発が望まれる(実際、斜め掛けショルダーバッグは腕の横振り運動に向いている)。あと、ダンサブル・シティという都市開発コンセプトも大切。いろんな新しい歩き方を道や階段が誘発する、そんな街づくりを。
2014/12/05

生活総研

嶋本 達嗣

100年後に残したい、暮らしの風景は?
昔に比べ、握り鮨を、箸で食べる人が増えている。男でも女でも、鮨を指先ですっとつまんでスイングするように食べる光景は良いものだと思うのだが・・・。100年後も鮨を手で食べる人の姿が残っていて欲しいなあ。
鮨には指先の食感がある。軽さ、硬さ、濡れ具合、インド人はカレーを指先でも味わっているのではないか。ちなみに電子書籍は紙の頁をめくらない。頁をめくる時の指先にあたる紙の質感というのも、読書の味わいの一つだ。「指で味わう」楽しみを未来に残したい。
「指グルメ」という食品開発、「指の贅沢」という製品開発が望まれる。指でちぎって食べるから美味しいクッキーやパン。食べた後に舐める指先が美味しいフライドチキン。指が心地よい車のハンドルやバッグの持ち手。PCのキーボードも、もっと「指の幸せ」を考えるべき。
2014/11/05

生活総研

嶋本 達嗣

面倒・損・今さら・・・でも、好きなことは何ですか?
休日はSUICAを持たずに外出します。JRや私鉄の駅で路線図を見上げながら料金を確かめて、財布を取り出し切符を買います。コインをスロットする感覚、切符をポケットに入れる感覚、その手数は良いものです。
コインと切符の交換というリアリティが好きなのでしょう。電子マネーは「交換した感」が薄いのです。いくら使ったかわからないし。現金対現物の感覚が懐かしい昨今。
新幹線も切符がなくなってますし、観劇やコンサートのチケットもなくなっていくかも知れません。たとえば、駅員さんが切符に鋏を入れる特別路線や、あえて記念のために特製のチケット半券を配るなどの施策が欲しいと思います。
2014/11/05

生活総研

嶋本 達嗣

「心を込めてほしくない」サービスは?
病院の自動精算機の音声。
女性の声が録音されてあって、精算が済むと機械から「お大事にぃぃぃ」と流れる。
とても嫌な感じがする。
そういう心の込め方はないだろうと。
Internet of Things(モノのインターネット)と言われ、様々なハード、機器と人間の対話が始まろうとしている。モノとヒトのコミュニケーションにも「好き・嫌い」「快・不快」が生まれる時代になるということだ。
モノの声色の研究開発が始まる。自販機からのオススメはどんな声がいいのか? 冷蔵庫からの朝の挨拶はどんな声がいいのか? 掃除機や洗濯機からの報告はどんな声がいいのか?・・・「快音家電」というジャンルが誕生するかも。
2014/11/05

生活総研

嶋本 達嗣

「役に立つけど、もう少し面白くならないかな」と思うことは?
ずばり、「傘」。
必要なんだけど、もうちょい面白くなって欲しいなあ。
「傘」って、ほんとにイノベーションがない。低価格・使い捨てという変革はあったものの、そのカタチは、もう、ずぅ~っと同じ。それだけいまの「傘」の形の完成度が高いということだろうか? 折りたたみ式「傘」というのも変化がない。「雨の日の幸福」をもっと考えるべきだ。
「雨の日の幸福」と発想を広げると、降ってきたら通り全体が傘に変身するペントルーフ商店街なんてどうだろう。軒下をみんなの傘にしてしまうアイデアだ。傘を個人消費財として捉えるのではなく、新たな街の装備としてリ・デザインしてはどうだろう。
2014/09/05

生活総研

嶋本 達嗣

あなたは、情報をどうまとめていますか?
仕事上では自分なりの情報の分類がある。
A:いまの自分の課題に直結する情報(必ず利活用するもの、フォルダ&ファイル管理)
B:配給されたが、ノイズ、あるいは一度目を通せばOKな情報(廃棄処分)
C:課題に直結はしないが、いつか使う可能性を感じさせる「何かありそうだ」情報
この「C」の何かありそう、後で使えそう情報の整理が難しい。まず、課題対応でないのでフォルダに名前が付けづらい。何となく適当な場所に置かれていて、あとで探しにくい。長く放置されて結局使う機会を逸することも。こういうグレーな情報管理が、実はいま最大の課題。
グレーな情報をプールし、臨機応変に引き出せるシステムがあるべきだ。「これ、あなた気になってたんですよ」と折りに触れリマインドをかけてくれるようなインスピレーション・アプリ、誰か作って下さいな。
2014/09/05

生活総研

嶋本 達嗣

最近、心に残った「ひとこと」は?
「横の出世をしなさい」
先輩から言われました。出世とは上に登っていくだけでなく、横に広がって行くことも重要と。多様な仲間とつながることで仕事を大きくしなさいと。
そもそも「出世」という文字は、「世に出る」と書く。だから、世の人々と出会うことが、出世。世の人々の役に立つことが、出世。オープン・マインドで働くことが、出世。
出世のモノサシを変える時が来ていると思う。企業の中で階段登ることを目的にするんじゃ寂しい。社会でつながって社会で認められないと。「新・出世主義」を掲げよう。
2014/09/05

生活総研

嶋本 達嗣

暮らしの中で減りはじめた「音」を探してみましょう
米を研ぐ音(無洗米だから)。
中華鍋をかきまぜる音(レンジでチンだから)。
野菜をザクザク刻む音(カット野菜だから)。
台所が静かな時代。
静音キッチン・・・ちょっと寂しい。
台所のサウンド・スケープを取り戻そう。
米が炊きあがってくる音を意図的に外へ出す炊飯器。氷が「ぴきぴき」と凍っていく音をわざと聞こえるようにした冷蔵庫。素材別に切れ味が音となって伝わってくる包丁、まな板。台所オーケストレーションは楽しい。
2014/08/05

生活総研

嶋本 達嗣

もし1週間何をしてもいいなら、どうしますか?
自分を(いまの路線で)向上させるのではなく、
自分を癒すのでもなく、
自分を壊す1週間を持ちたい。
特にこの歳(54歳)になって、そう思う。
人が「変わりたい」という節目は、若い時にあると考えがちだが、長寿の社会では、50代の自己改造、これまでの自分を捨てる勇気がテーマになってくるのではないか。
人格やスキルが完成したように見える50代、60代に向け「自分を壊そう」ムーブメントが始まる。禁・得意技の仕事教室や社交技術を剥奪して一からやり直す人間学校など、能力・資質の「断遮離」欲求に答える場が増えていくのではないか。
2014/08/05

生活総研

嶋本 達嗣

怒りや哀しみをどうやって表現していますか?
うかつにソーシャルな場で怒ったり、哀しんだりすると、批判されるし、弱みに付け込まれる。独り酒で飲み込むことが増えてるなあ。あと、違うことに打ち込んで(絵を描いたり、料理したり)忘れる努力をすることが多い。
ネガなことを共有しにくい時代になっているのではないか。ネットワークされた社会であるがゆえに、ネガの共有に慎重になっている。
■「ネガ友」という閉じた関係への欲求が高まる。怒りと悲しみを共有する相手を探す友活が始まる。
■「ネガ捨て場」が求められる。言ってすっきりするのなら「破り捨ててくれる手紙(メール)の受信者」がいて欲しい。
2014/06/17

生活総研

嶋本 達嗣

言われたくない褒め言葉は?
「上手だね」
「器用だね」
「円滑だね」
「リテラシー」「スキル」という言葉が横行する時代。人の資質というものが、表層的な技術(目的ではなく手先)に陥っているように思う。技術がどんな思いに基づき、何に対して発揮されるようとしているのかをこそ問うべきだと思う。
「4S教育」を提唱したい。
■SPIRIT(精神)
■STANCE(立ち位置/価値観)
■STYLE(流儀/作法)
■SKILL(個別の技術)
4Sが切れることなくつながっている教育を。
2014/06/18

生活総研

嶋本 達嗣

いま恋をするとしたら、どんな人を求めますか?
自立している強い女性、あるいは「強くあろう」と努力している女性。
恋愛のモデル・チェンジが起きている。成長期でゆとりのあった時代の恋愛は「男は頼られたい」「女性を守ってあげたい」が恋のドライバーだったが、低成長期は男も女も自分のサバイバルに精一杯。かつ高齢社会のいま、大人の恋愛は「相互自立型」へとシフト。
カップル消費が変わって行く。まず、プレゼントは相手の自立を促す支援物になる。自炊、自給、自助のためのモノやサービスが贈り物として注目される。また、レストランや旅行などカップル消費の財布も男女イーブンに。新しい「ワリカン・カルチャー」の誕生へ。
2014/06/17

生活総研

嶋本 達嗣

時代の流れの中で、「やりづらいなぁ」と思うことは?
道で風に吹かれながら吸うタバコは旨いものだが、いまや「公害」。
きちんとした塩分は旨味なのだが、「不健康」。
酔って殴り合って築いた信頼関係も、ともすれば「ハラスメント」。
社会性が大事、健康こそ正義、安全第一、そういう【善】に皆、疲れてはいないか。ひと時、【善】を休みたい、そんな「善休欲求」を感じる。
限られた時空間で「善を休む場」を作る。
■ 歩きタバコ解放公園
■ 居酒屋「塩分天国」:出口で塩分を吸収しない飲料を配る
■ 喧嘩ジム(ドクター付き)
2014/04/02

生活総研

嶋本 達嗣

「心を込めてほしくない」サービスは?
やけに本物志向を打ち出す「立ち食い蕎麦屋」が増えている。
サービス過剰な店舗の接客やタクシーも“そこまでいらない”。
気軽なものは、気軽に消費したい。過剰機能の家電品もそうだが、オーバースペック、オーバーサービスを排除したいという「適正欲求」の芽生え。
「ほっといて、勝手にやるから」業態の開発を。
■ バイキング酒場
■ ギャラリー&タッチパネルで購入方式のデパート。
■ フロントのないホテル(クレジットカードがルーム・キー)
2014/04/02

生活総研

嶋本 達嗣

面倒・損・今さら・・・でも、好きなことは何ですか?
服、靴、鞄はネットで買わずに、足で探す。そして、買っても決して店の会員にはならず、ポイント・カードは作らない。
「店から買う」のではなく「街から買う」という意識がある。猟場を自由気ままに流す感覚。ハンターの欲求。獲物は常に動く。だから個店に縛られてしまう会員登録もしないのだ。
店名のない(店の個性が立っていない)、大きな森のような商店街がつくれないか。「フォレスト・モール」。モデルは、ソウルやプノンペンの自由市場。ほんとに店の際がない。
2014/04/02

生活総研

嶋本 達嗣

面倒・損・今さら・・・でも、好きなことは何ですか?
服、靴、鞄はネットで買わずに、足で探す。そして、買っても決して店の会員にはならず、ポイント・カードは作らない。
2014/04/07

生活総研

嶋本 達嗣